会長ブログ

京セラフィロソフィ77,78

京セラフィロソフィ77「ダブルチェックの原則を貫く」
 私と家内は昨年の8月に退職しましたが、依然として経理は家内がしています。家内からは早く代わりの経理を見つけてくれと、催促されているのですがいまだに見つけられない状態です。
経理には難しいところがあります。お金を扱うのですから、間違いの少ないしっかりとした人でなければなりません。そして全員の給与を知る立場にありますから、口の堅い人でないと困ります。未婚の若い方よりも、子育てが済んだ方の方が良いのかもしれません。この1年間で3名の女性事務員が結婚され、1名は出産されたので、候補者が出てくるのではないかと期待しております。
これまで私は全くお金にかかわってきませんでした。どれくらいお金があって支払いはできるのか、銀行の借入や返済はどうなっているのかなど、全く家内に頼りきりでした。これから経理のルールを作り、チェックのやり方を決めて行きたいと思っております。

京セラフィロソフィ78「ものごとをシンプルにとらえる」
これまで仕事をしていると常に問題の連続でした。多くの事柄が複雑に絡み合って、どうしてよいのか途方に暮れることがよくありました。これまで京セラフィロソフィを勉強してきたおかげで、問題を原理原則にしたがって、少しは考えられるようになったと思います。
原理原則はとてもシンプルなものだと思います。塾長は「子供のころに親や教師から教わった人間として守るルールにしたがって経営してきた」とおっしゃっておられます。そのような簡単なルールから77カ条に及ぶ壮大なフィロソフィを打ち立てられました。このフィロソフィは経営から人生、そして宇宙にまで広がっています。
京セラフィロソフィを基本として、ものごとをシンプルにとらえ、変化する環境に的確に対応し、みんなとベクトルを合わせて夢に向かって進んでいきたいと思います。

京セラフィロソフィの3回目の感想文マラソンがようやく終わりました。3回目ともなるとかくことがだんだん無くなってきて、何を書いて良いのか非常に悩みました。普段から京セラフィロソフィを実行しているのなら悩むことはないのでしょうが、自分にとってできていないことばかりなので、毎回とても苦労しました。書けないので最後にはやっつけ仕事になってしまい、仕方ないと妥協して提出したことがほとんどと言ってよいくらいです。
しかし終わってみるとこうやって悩んで書いていたのは、自分にとってはとても良い勉強になっていたと思っています。悩んで書くからこそ勉強になるので、すらすら書くのは自分のためになっていないと思うのです。2週置いて次のマラソンが始まりますが、楽しく悩んで書いて行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。 

京セラフィロソフィ75,76

京セラフィロソフィ75「製品の語りかける声に耳を傾ける」
 弊社の場合、製品の語りかける声が一番よくわかるのは不具合品です。残念ながら不具合品が1週間に数点でています。絶対にあってはならないことなので、不具合が出た時は現品が返り次第、課長以上が全員集まり不具合品の現状確認を行います。その後当事者が不具合対策書を作成し、生産会議で発表してもらいます。
 なぜを5回繰り返して、原因を追及してもらうのですが、対策書に不備が多くいろいろと確認します。最近は少なくなりましたが、かつては簡単なミスが多く、そのたびにわが社のレベルはこんなものかとがっかりしていました。同じようなミスが特定の作業者に何回も出た時は、思わず大きな声を出したこともありました。
 不具合対策書で原因を追及していますが、同じミスを繰り返すのは、真因をつかんでいないからです。不具合の原因は作業方法以外に、深い所に隠れていることがありますので、対策が的を射ていないと、不具合を繰り返すことになります。
 具体的な対策が立てられるものは良いのですが、原因が作業者の心理状態に起因するものは対策が困難です。作業に集中できる環境を整える必要があるのだと思います。最近増えてきたのは機械に起因する不具合です。レーザーやタレパンで加工していたのに、何個かに1個穴位置がずれたりするのです。クランプがずれたり、材料が動いたりして起きるのですが、ずれが小さい場合は発見が非常に困難です。
 不具合の真の原因の追及には、普段から現場の状態をよく知っておく必要があると思っていますので、日に何回も現場を見て回ります。機械の調子や作業者の態度を確認し、製品の語りかける声に耳を傾けて行きます。

京セラフィロソフィ76「一対一の対応の原則を貫く」
 弊社をよく見てみると、この原則が適用されていない個所がたくさんあります。得意先よりの度重なる原価低減要求で、必要価格の数分の一となってしまい、採算を度外視して製作しているものが何点もあります。
 直接作業者は毎日の付加価値高がわかるようになっていますが、間接作業者はどれくらい付加価値を付けているのか、全く分からない状況です。また材料についても、どの部署がどれだけ使用されたのかを把握していないので、各部署の本当の収支は分かっておりません。毎月の各社別の売上高はもちろん把握していますが、各社別の使用した材料費や投入した人件費はつかんでいないため、各社別の収益はつかんでいない状況です。
 このように考えて行くと、一対一の対応を貫くにはかなり困難がありますが、できるところから進めて行き、会社の透明性を高めて行きたいと思います。

京セラフィロソフィ73,74

京セラフィロソフィ73「経験則を重視する」
 先日応力解析セミナーに参加してきました。3DCADで設計した金具を3Dプリンターで出力し、実際に力を掛けて破壊しました。事前に応力解析ソフトで計算した値と違っていたので、その場の状況に合わせて条件を変え、再度設計をやり直しました。するとかなり近い値が出て来ました。
 私が高専で習った材料力学では、簡単な梁の強度くらいしか計算できないので、何かを設計する際の部材の厚みや太さは、勘で出すしかありません。強度が足りなくて壊れることがありますし、逆に安全を見込み過ぎて無駄に分厚くすることもよくあります。実際に作ったものを破壊試験するよりも、設計上で必要強度を満たすものが出来れば早く良いものが出来ます。いつかこのようなソフトを購入して、設計をしたいと考えています。
 しかしどれだけ計算ができても、破壊試験などをしてその計算式を検証しなければ、その計算を使用することはできません。計算はあくまでもシミュレーションであって、現実が正しいのです。仕事においてもいろいろなやり方があります。頭の中だけで考えていては、なかなか結論は出ません。とりあえずやってみて経験を重ねることが大事だと思います。「やってみなわからん。やったことしかのこらん」とある人からお聞きしました。

京セラフィロソフィ74「手の切れるような製品をつくる」
 弊社では毎日300点ほどの金属の製品をつくっています。その中にはちょっと気になるものを出てきます。もちろん規格外ではいけませんが、溶接後の酸洗いが不十分で、焦げが跡少し残っているものや、溶接のビードが不ぞろいで、美観に欠けるものがあったりします。
 レーザー切断加工やブレーキ曲げ加工はかなり機械化が進み、ばらつきは少なくなりましたが、溶接加工は主に手で行われますので、人によって違いが出ます。上手い人は的確に溶接するのでひずみが小さく、サンダー仕上げが少なくなります。あまり上手くない人はゴテゴテな溶接をするものですからひずみが大きくなり、仕上げもたくさんとらねばなりません。
 塾長は、手の切れるような製品をつくるには、社員が立派な立ち居振る舞いをしなければならない、と言われています。立派な人しか立派な製品はつくれないのです。自分も勉強せねばなりませんが、社員も勉強しなければならないと強く思いました。
ちょうど10年前から社員勉強会を始めました。毎朝6人くらいのグループに別れて、25分間勉強会をしています。このような時間がないと本を読むこともないし、それに付いて話し合うこともありません。このような勉強会は絶対に必要だと思います。しかし残念ながら、数名の方は参加してもらえません。人が成長するには勉強しかないこと、成長すれば自分の未来が明るく広がっていくこと、そうして会社も発展して行くことを、根気強く語りかけて行きたいと思っています。

京セラフィロソフィ71,72

京セラフィロソフィ71「必要な時に必要なだけ購入する」
 持っていないと不安になるものですから、かつては在庫をたくさん持っていました。鉄板は大阪の業者がキロに付き5円から10円も安く売りに来たりすると、10トン20トンとまとめて買ったりしていました。
 纏めて買うとどうしても場所を取ります。都合のよい日に持ってきてはくれないので、かなり残っていても次の発注をしてしまいます。フィロソフィを読んだこともあって、トヨタ生産方式を導入するさいに、購入の見直しをするようにしました。
 納入のリードタイムに応じて、発注するようにしました。翌日に入ってくるなら、無くなる1~2日前に発注します。コイルは2~3週間かかりますから、その分を見込んで発注を出します。
よく使う鉄板に付いては、板厚に応じて3社に分けて発注することにしました。この板厚は必ず御社から買うから、切らしてもらったら困ります、と言えます。お陰で鉄板が品薄になった時でも、全く心配することは有りませんでした。鉄板には板厚や硬さにばらつきがあります。メーカーやコイルセンターを指定して、均質なものを入れてもらうようにしています。最近では副資材類や文房具などについても、カンバンで管理してもらっています。会社には必要なものしか買わないし、置かないというのは経営の原則だと思います。

京セラフィロソフィ72「現場主義に徹する」
弊社は製造工場なので現場が最も大切です。受注と出荷業務を担当する管理課の女性社員も、新入社員教育として現場に1週間配属されます。営業社員は現場で4・5年経験を積むことが必須です。
かつて一流大学の精密工学科を出て、県内の名門企業をリストラ後に、弊社にこられた方がいました。とてもしっかりとした方だったので、右腕になってもらいたいと、課長から部長にと短期間で昇進させました。
ところが見積もりを教えても、なかなか覚えてくれません。仕事を指示すると、部下に丸投げしてしまいます。だんだんと意見が食い違うようになり、私の指示に反発するようになってしまいました。最後には辞めてしまったのですが、彼にしっかりと現場の経験を積んでもらってから、昇進させるべきだったと反省しました。
先日手を切る事故がありました。材料を運んでいて台上の鉄板に手が当たり、数針縫う事故がありました。不具合対策書を書いてもらい、生産会議で原因と対策を報告してもらいましたが、よくわかりません。実際に現場に行き、どのような状況でどのように板を運んでいたのかを詳しく再現してもらいました。作業方法に無理があることが分かったので、適切なクレーンの導入を検討することになりました。
何か問題が発生した時は、現場に立ち返って考えるようにします。また普段から現場を常に見て回り、問題の早期発見に努めたいと思います。

京セラフィロソフィ69,70

京セラフィロソフィ69「採算意識を高める」
 弊社ではお客様より1週間から2週間の納期で注文をいただいています。大手のお客様で、2から3カ月の予定をもらえるところが1社だけありますが、他は先の予定は全く判りません。来月どれくらいの売り上げがあるのか全く分からないのに、来月の人件費は予定通り出て行きます。私はこのことに非常に不安を感じていました。
 高収益企業になり、内部留保を積み上げたいと常に焦っていました。そして従業員さんが収益を上げることに、あまり関心がなさそうなのにも、苛立ちを感じていました。従業員さんが、今やっている仕事がどれくらいの価格なのか、分かっていないことが原因だと思い、すべての品物の作業票に材料費と加工費を明記し、すべての行程に単価を記入するようにしました。
 これによって意識はだいぶ変わってきたように思います。採算性は従業員自らが高めるべきものであって、経営者が上から押し付けてはいけないと思います。採算性を上げるのはみんなのためで、これを上げないと仕事を効率化するための設備投資が出来ないし、給与や賞与を上げることが出来ないことを理解すれば、おのずと意識は変わると思います。
 経営者がやるべきことはインフラ作りと、採算性が上げようと努力した結果、得られた利益を正しく使い、それを皆さんに理解してもらうことだと思います。働くことが喜びになり、生きがいにもなる会社に成るためには、まだまだ採算性を高めなくてはなりません。努力してまいります。

京セラフィロソフィ70「倹約を旨とする」
 利益は売り上げ引く経費ですから、利益を上げるには売り上げを上げるか、経費を減らすしかありません。弊社は下請けなので売り上げはお客様の動向にかかっています。また売り上げは上がっても、その何割かは材料費に取られますから、売上の上がった分はまるまる利益にはなりません。しかし経費を減らすとそれはまるまる利益になります。
 私は経営者として従業員さんよりは、少し多く給料をいただいてきました。しかし私はそれをすべて使うことはできないと考えていました。借金はすべて個人保証していましたし、会社に何かあったら家を売ってまでして、私のお金をすべて会社につぎ込む覚悟でいました。だからもともと好きでないせいもありますが、飲み会は居酒屋で1次会まで、クラブやラウンジにはまず行きません。食料品を買う際でも、少しでも安くと考えてしまいます。
 今では会社にお金をつぎ込む必要はなくなったのですが、不必要に高いものを買うのには抵抗があります。また一度買ったものは、使えなくなるまで使おうとしています。先日も靴の裏底がはがれたので、接着し直しました。包装材も再使用できないかと、きれいに外し取っておいてあります。倹約は利益を上げるためではありますが、一つの生き方だと思います。これからも無駄なお金は使わない、無駄な資源は使わないで生きて行こうと思います。