事例

矢野です。        
           
今回は仕事の関係はありませんが    
中世ヨーロッパの庶民生活について    
アメリカの作家、歴史研究者である    
J・ギース、F・ギース共著の      
『中世ヨーロッパの都市の生活』です。    
  (講談社学術文庫)      
           
現在のフランスにあった都市、トロワの    
1250年頃の庶民生活が活写された好著    
ですが、その中から子供の記述を抜粋。    
           
「赤ん坊は、細長い布にきつくくるまれた状態を卒業すると
いきなり大人の衣服を着ることになる。子供は非常に厳しく
しつけられ、しばしば体罰を受けたが、ゲームや遊びは  
好きなだけさせてもらえた。母親は物陰に隠れ、子供が  
自分を探しまわるのを見ていて、とうとう泣き出すかという  
ときに飛び出し、抱きしめた。」      
           
わたし(矢野)が子供のころは、赤ん坊に着せるのは  
グンゼとかのつなぎが出ていましたが、オムツは  
木綿の着物のおさがりをちょうど良い寸法に切った  
ものでしたし(もちろんお母さんが手で洗濯します)  
母親がわざと隠れて、子供が母を探して    
うろたえ泣き出さんばかりになって    
「・・・ちゃん、お母さん、ここやよ」って抱きしめて  
かわいがったものです。      
           
「子供はコマ回し、蹄鉄投げ、ビー玉などで遊んだ。  
竹馬に乗って歩き回った。女の子たちは粘土を焼いて  
作った人形や木の人形を持っていた。大人も子供も  
楽しんだのが、陣取り、ボウリング、目隠し鬼などの  
外遊びである。・・・・・初期のサッカーやテニスも  
あった。テニスにはまだラケットはなく、片手にカバーを  
かけて球を打った。」        
           
日本の昔の遊びと同じですね。特に目隠し鬼(鬼ごっこ)  
が西洋にもあったのが印象的。日本の「鬼」とは概念が  
違うのでしょうが、誰かが嫌われ役の鬼(野蛮で下劣でありながら
高貴な存在でもある)になって走りまわる情景が  
目に浮かんで、自分たちの子供時代を見ているかのようです。
           
次回は同著から、中世ヨーロッパの職人、鍛治の話を  
見てみましょう。