雪が降ると・・・
どうも、矢野です。 | |||
『雪が降ると思いだすのは | |||
46年前の冬。6才のぼく。 | |||
金沢の下町、天神町界隈に | |||
暮らしていたわたしたち。 | |||
師走の小雪が舞い散る夕暮れに | |||
姉と手をつないで浅野川ぞいを | |||
梅の橋、天神橋、橋場町を抜けて | |||
主計町から瓢箪町へ | |||
祖母の家まで歩く。 | |||
年の瀬の買い出しを終えた人たちが | |||
無言でわたしたちの横を | |||
足早に通り過ぎる。 | |||
時折、強い北風が | |||
吹きつけると | |||
姉と立ち止まり | |||
抱き合って風をやり過ごす。 | |||
また歩き始めると | |||
姉が歌いはじめる。 | |||
ぼくも声をあわせた。 | |||
はげましあいながら | |||
頬を真っ赤にして。 | |||
祖母は、そんなぼくたちを見て | |||
涙ぐんでいた。』 | |||
みなさん、良いお年を。 | |||